新型コロナウイルスの感染拡大の影響で小学校などを臨時休校した時に、仕事を休まざるをおえない状況が続いています。
シングルマザーだと家族の中で他に子どもの面倒を見る人もいないので、やむなく休暇を取る方も多いと思います。
そんな中、サラリーマンとして受けられる手当として、「休業手当」や「有給休暇」について話題になっているので、今回はこの違いや一体いくらもらえるものなのかなどを紹介していきます。
休業中給料の全額助成のニュースについて
公立小中学校の臨時休校に伴い、政府では企業に子どもを持つ親の休んだ分を支払った場合に、全額を保証するというニュースで話題になっていますよね?
厚生労働省は2日、新型コロナウイルスの感染拡大による小学校などの臨時休校を受け、仕事を休んだ保護者に給料を支払った企業に対し、全額を助成する制度を創設すると発表した。正社員だけでなく非正規労働者も対象で、上限は1日当たり8330円。収入を手当てすることで安心して休める体制を整え、感染拡大の防止を図る。
引用:時事通信社
上限額を8時間労働で時給換算してみると、1,000円ちょっととなるので、人によってはちょっと少ないんじゃないかなと感じる方もいるかもしれません。
ただこちらの助成を受け取るのはあくまで会社側で、「給料を支払った企業」とあるので、実際に受け取るのは4月~5月ぐらいになりそうですね。
申請するときも給与の帳簿や出勤簿などの期間中に休んだと証明できる書類を添付するでしょうし、ここは働く側にとっては直接関係がなさそうです。
休業手当と有給休暇の違いって何なの?
厚生労働省のホームページでも学校休校中の働き方について、詳しく書かれています。
最近通勤電車の中でもアナウンスされているテレワークや時差出勤についても書かれています。
「テレワーク」と言われていても、実際はインターネットを利用した働き方なのに、電話やFAXをたくさん使って結局は通信料が多くかかるのではないかと心配するITオンチな社長さんもいらっしゃるとか。
そして、休業手当や有給休暇についてはこのように書かれています。
Q.新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、休業手当は支払われますか。
A.新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当は支払われません。
上記のとおり、休業手当は会社が「新型コロナウイルスにより業務が停滞しているので、休みにしましょう。」と指示されない限り該当しないということになります。
通常では会社側のトラブルで営業ができないときや、新卒の人の内定が決まっていて、就業開始日に準備が出てきておらず休んでもらうときに休業という形がとられます。
自主的に休みたい場合はどうすればいいのかというときには、年次有給休暇が使われることになります。
年次有給休暇は過去の取得日数や在籍年により人によってまちまちなので、自分がどれだけ年次有給休暇を取得できるかどうかは事前に確認したほうがいいですね。
休業手当と年次有給休暇の計算のしかたは?
ところで休業手当や年次有給休暇の賃金には違いがあるのでしょうか?
休業手当の計算方法の最低保障は平均賃金の100分の60以上となっています。
平均賃金とは、
となっています。
つまり、会社の指示で休業した日の前日から遡る3か月間の日割計算となり、そこから1日分の賃金が決まるわけです。
それに対し、年次有給休暇の賃金は平均賃金を使うケースもありますが、通常に支払う給料の1日分となるので、場合によっては休業手当のほうがちょっと低くなる可能性もあるということですね。
傷病手当金の計算のしかたは?
傷病手当金は健康保険から出る保険給付です。
こちらは病気の療養により会社に出勤できないときに支払われるものです。
今回で言うとウイルスに感染してしまい、やむなく休業となった場合に申請できることとなります。
計算方法は、
となるので、先ほどの休業手当の額とあまり差がないくらいの額になりますね。
こちらも、どれくらい休んだかを申請することになりますので、実際は休んだ日後すぐに支給されるということはなさそうです。
しかし、こちらは会社に支給ということではなく、個人の指定した振込先に振り込まれる処理となるので、休んだ労働者に直接に支給されます。
知っておかないと損なサラリーマンの権利
以上紹介した手当や年次有休休暇の制度は、その額や受け取る範囲についても少しずつ違いがあるので、何も知らず請求せずに過ごすことはもったいないということですね。
それぞれに2年ほどの請求期限もありますので、気を付けておきましょう。
社会保険で受けられる制度は他にも以下でも紹介しています。

